平屋とは、全ての生活空間が一つの空間にまとめられた1階建ての住宅のこと。昔ながらの日本家屋をイメージする方も多いかもしれませんが、昨今の平屋はデザインにこだわった新築住宅が多く存在しています。そんな平屋は、世代問わず暮らしやすいとして、近年注目度が向上中。国土交通省が実施した調査によると、2013〜2023年の10年間で、わずかながら新築住宅の総数における平屋率が上昇していることがわかりました。以下の表は兵庫県のデータをまとめたものです。

建てる方が増えている平屋ですが、どんなメリット、また一方でどんなデメリットがあるのでしょうか。以下で詳しく見ていきましょう。

参考元：国土交通省｜建築物着工統計4 用途別（大分類）、地上の階数別、構造別（新築工事）／建築物の数、床面積、敷地面積 | 統計表・グラフ表示 | 政府統計の総合窓口建築着工統計調査

・家族同士の交流が増える
・家族の存在を感じられる
・動線をまとめやすいため、洗濯や掃除などの家事がしやすい
・高齢になっても階段が不要のため、安心して暮らせる
・ペットにも優しい
・自然と調和したような生活ができる
・構造が安定しているため災害に強く、大きな開口部が作れる
・メンテナンス費用や光熱費が抑えられる

平屋には以上のようなメリットがあります。
生活空間が一つの階にあることで家族同士が顔を合わせる機会が増えて、「子供が帰宅後、すぐに2階の自室へ行ってしまう」「家族がいつ帰ってきたのかわからない」といった事態を防ぐことにもなるでしょう。
また、平屋は階段が不要なことも大きなメリットの一つ。小さな子供や足腰の弱い高齢者、ペットがいても安心して暮らせるでしょう。生活動線もまとまるので、「1階の洗濯機で洗濯をして、2階のベランダに持っていて干す」といった上下移動も不要です。

・部屋数が欲しい場合はある程度の広い土地が必要
・面積が広くなると、風通しや日当たりが悪い箇所が出てくる
・2階建てよりも基礎や屋根の部分が多いため、その分費用がかかる
・収納が少ない
・プライバシーや防犯への配慮が必要
・水害時、上の階に避難できない

平屋には多くのメリットがある一方で、いくつかのデメリットも存在します。
しかし、間取りやデザインなど様々な工夫次第では、デメリットを解消できるケースもあるのです。例えば、風通しや日当たりに関しては家をコの字型にして中庭を設けたり、防犯に関しては音の出る砂利など、防犯に役立つグッズを利用したり、などの工夫が挙げられます。

平屋について理解が深まったところで、「平屋に向いている土地」と「平屋に向いている人」れぞれの特徴を見ていきましょう。

低い建物である平屋を建てる際は、周りに高い建物がない土地を選ぶのがおすすめ。建築できる建物の高さが低く設定されている、「第一種低層住居専用地域」や「第二種低層住居専用地域」が適しています。高い建物があると日当たりや風通しに影響を受けてしまうので注意が必要です。

メリットからも分かるように、平屋は階段が必要ないため、小さな子供がいる方におすすめです。また、老後も安心して暮らしたい方にも向いています。さらに、家族で時間を共有することや自然光を取り入れた開放的な住まいを重視している方にも向いていると言えるでしょう。

ここでは、兵庫県姫路市と赤穂市の平屋に向いている土地と、それぞれの坪単価を見ていきましょう。

まずは、姫路市について、平屋に向いている土地と坪単価をそれぞれ紹介していきます。

辻井、御立エリアは高台のため、水害に弱い平屋にぴったりの地域。平屋が必要とする広い土地も確保しやすいエリアです。2021年における辻井の坪単価は約18万円で、2023年における御立の坪単価は約25万円。2024年の兵庫県の坪単価は平均すると約45万円 でしたので、平均よりも安く土地が手に入る地域と言えるでしょう。

参考元：地価調査[基準地価]-2021年-兵庫県姫路市辻井5-11-17 [住宅地] (55,000円) | 地価マップ・地価ランキング
参考元：地価調査[基準地価](一覧) -兵庫県 姫路市- 2023年(令和5年) | 地価マップ・地価ランキング
参考元：地価公示(一覧) -兵庫県 姫路市- 2024年 | 地価マップ・地価ランキング

2026年に新駅が開業予定の手柄、荒川小学校区エリア。将来的な利便性の向上が見込めるでしょう。2022年における手柄の坪単価は約32万 円。辻井、御立エリアと同様に、兵庫県における公示地価価格の平均値よりも安い値段となりました。

参考元：地価調査[基準地価]-2022年-兵庫県姫路市手柄1丁目81番5 [住宅地] (96,000円) | 地価マップ・地価ランキング
参考元：地価調査[基準地価]-2007年-兵庫県姫路市井ノ口字末明450番72 [住宅地] (78,700円) | 地価マップ・地価ランキング
参考元：地価公示(一覧) -兵庫県 姫路市- 2024年 | 地価マップ・地価ランキング

＞＞参考コラム：姫路市の土地価格相場や今後の価格推移は？家づくりのポイントも紹介

次に、赤穂市について、平屋に向いている土地と坪単価をそれぞれ紹介していきます。

坂越は、瀬戸内海に面し、円弧を描くような形で2kmほど続く港町。2018年には街並みや文化財が日本遺産として登録されました。
そんな港町から千種川を挟んだ北西にあるのが坂越駅。坂越駅ではJR赤穂線が利用でき、30分ほどで姫路まで到着できます。坂越エリアの木津における2024年の坪単価は約5万円。赤穂市における坪単価は平均約13万円のため、平均値よりも坪単価が大幅に安いことがわかります。広い土地の平屋も建てやすいでしょう。

参考元：地価公示 ランキング - 兵庫県 赤穂市- 2024年 [住宅地] | 兵庫県 地価ランキング
参考元：地価公示(一覧) -兵庫県 赤穂市- 2024年 | 地価マップ・地価ランキング

住宅系市街地において土地区画整理事業が完了している塩屋エリアは、道路や公園などが整備されており、良好な住宅地が形成されている環境です。エリア内には商業施設が立ち並ぶ国道250号が通っていることも魅力の一つでしょう。2021年における塩屋の坪単価は約17万円。住みやすい住環境が整っていることを一つの理由に、赤穂市の平均坪単価よりも少々高い結果となりました。

参考元：赤穂市｜第5章 地域別構想 　84・86P
参考元：地価調査[基準地価]-2021年-兵庫県赤穂市塩屋字築田2657番8 [住宅地] (50,600円) | 地価マップ・地価ランキング

＞＞参考コラム：赤穂市の土地価格相場は？土地の売買事例や注文住宅におすすめのエリアも紹介

ここではアール・ホームが手掛けた姫路市、赤穂市の平屋の建築事例を見ていきましょう。

全ての部屋が一つの階にある一般的な平屋の問題点は、プライバシーの確保が難しくなりやすいこと。この問題を解消したのが、部屋を市松模様に配置したこちらの平屋です。部屋同士が隣り合わない構成のため、ゲストを呼んでもプライバシーが守られます。

＞＞姫路市の施工事例：ゲストハウスとしての平屋

勾配天井によって開放感のある空間を作り出した赤穂市の住まい。LDKには大きな窓を設け、テラスへ続く奥行きを感じるプライベートな空間が広がっています。

＞＞赤穂市の施工事例：心地よい平屋

幅広い世帯から人気を集めている平屋には多くのメリットがありました。その一方でいくつかのデメリットも存在します。
アール・ホームでは、そのデメリットを工夫やアイディアで解消しつつ、お客様の理想を叶えた住まいを実現します。また、2階建住宅よりも費用が高くなりがちな平屋を、できるだけコストを削減して提供。姫路市、赤穂市で平屋を検討している方は是非一度、アール・ホームへご相談ください。