まずは、赤穂市の土地価格はどれくらいの相場なのかを公示地価の観点から見ていきます。また、今後赤穂市の地価はどのように推移していくのか、その理由とともに解説します。

以下の表を参考にしてください。

赤穂市の主なエリアの公示地価を坪単価順にピックアップしました。坪単価の上位にはJR播州赤穂駅付近の地域が並び、とくに駅から近いほど公示地価が高い傾向にあります。
たとえ播州赤穂駅より1～2km離れていたとしても、隣駅である坂越駅から240mのエリアよりも、公示地価は高い傾向です。播州赤穂駅周辺には駅直結の商業施設「プラット赤穂」などがあり、人々が集中するエリアであることも理由の一つでしょう。有年駅は市の北部に位置します。坪単価を抑えつつ、自然が多いエリアでのんびりと暮らしたい方は、北部地域での居住を検討する方法もあります。

参考元：土地代データ｜兵庫県赤穂市2024年［令和6年］ 公示地価

赤穂市の2024年時点の宅地における公示地価は、平均で142,627円（/坪）で、変動率は前年比-2.49％です。過去約40年の公示地価推移によると、1996年から下落が続いており最新の2024年が最低となっています。
地価が下落する原因の一つが人口の減少。赤穂市役所の「『2025赤穂市総合戦略』進捗状況の概要（令和3年度時点）」の資料によると、赤穂市では人口が減少傾向にあり、2010年～2060年の50年で半減が予測されています。少子高齢化や首都圏をはじめとする都市部への人口流出が根底にあると考えられており、人口減少に伴ってさらなる地価の下落も予測されます。ただし、市では人口維持を目標に施策が練られており、魅力ある街づくりの実現を目指しています。

参考元：赤穂市｜『2025赤穂市総合戦略』進捗状況の概要（令和3年度時点）

赤穂市で実際に売買された土地の事例を紹介しましょう。

No.1と2は、播州赤穂駅が最寄りの駅であり、価格も800万円と950万円であり近い値ですが、駅からの距離・土地面積が大きく異なります。駅からの距離が遠くなれば土地の坪単価は下がる傾向にあります。
No.3と4は駅からの距離はほぼ同じですが、最寄り駅が異なります。坂越駅周辺のほうが播州赤穂駅よりも地価が安い傾向にあり、同じ予算であればより広い土地を得ることができるでしょう。

参考元：国土交通省｜不動産情報ライブラリ

これまでの解説をふまえ、赤穂市で注文住宅を建てるにあたり、おすすめのエリアを紹介します。

赤穂市は、兵庫県の南西端に位置し、岡山県と接する都市です。山・海・川など自然あふれる街である一方で、都市機能も備わった住みやすい街です。赤穂市は主に南部地域と北部地域に分けられます。有年地区や高雄地区などの北部は、のどかな田園風景や山々に囲まれた自然いっぱいのエリア。「田舎のスローライフ」を望んで居住先や移住先に選ぶ人もいます。

南部は比較的平坦な地域で、播州赤穂駅周辺や国道250号線沿いを中心に、商業施設や飲食店、医療機関などが並び、利便性の良いエリアです。以下では、住宅街の多い南部地域におけるおすすめ居住エリアを挙げていきましょう。

播州赤穂駅のある赤穂エリアに隣接する塩屋エリアは、内陸部に「関西福祉大学」があり、公園や道路などが整備された良好な住宅地が形成されています。国道250号線が通るため、他のエリアへの移動もしやすいでしょう。
「旬鮮食彩館 PAONE 塩屋店」やスーパーやドラッグストアもあるため買い物にも便利です。大型遊具のある「塩屋公園」もあり、子育て世帯ものびのびと暮らせます。最寄り駅は播磨洲赤穂駅ですが、距離があるため土地相場価格も比較的低い傾向にあります。

参考元：赤穂市｜第5章 地域別構想 5-3 塩屋地区 1現況と課題 P.12-14

播州赤穂駅周辺よりも土地価格相場が低く、広い土地を持つことができる坂越エリアでは、専用住宅地となっている浜市・野中・砂子がおすすめです。坂越駅周辺は商業業務地として定められ、将来的に商業施設の建設が見込めるため、利便性もアップしそうです。

参考元：赤穂市｜第5章 地域別構想 5-7 坂越地区 2 地区づくりの方針 P.34

一戸建て住宅を建てる場合の土地選びは、イメージする家の形状が実現可能かどうかも鍵を握ります。また、限られた土地に見合った家を建てるケースもあるでしょう。
注文住宅を建てる際の土地選びのポイントを以下の二つのケースについて解説します。

平屋住宅は1階に住宅のすべてが集約されているため、「バリアフリー化が実現できる」「生活動線が取りやすく家事などがスムーズになる」などのメリットがあります。
一方で、平屋を建てるには広めの土地が必要です。国土交通省が提唱する「誘導居住面積水準」によると、家族4人の場合は約37坪あれば健康な生活が送れるとされています。実際には資材の高騰が続いている事もあり、ここまでの広さを確保できることは稀ですが、住宅を建てるには建ぺい率を考慮しなければならないことをふまえると、平屋では約55～70坪の土地が理想となるでしょう。

アール・ホームには専門知識に長けた建築家が、高い住宅性能とデザイン性を兼ね備えた設計をいたします。平屋住宅の設計も多数手がけておりますのでご相談ください。

参考元：参考資料 誘導居住面積水準（住生活基本計画（平成23年3月15日閣議決定）より抜粋）｜国土交通省

一方、土地の形状に合わせて住宅を建てるケースについてです。赤穂市での狭小住宅の検討は稀なケースだと思いますが、ご紹介します。
狭小地となる目安は15～20坪。整形地に限らず三角形や台形などの不整形地も珍しくありません。
狭小地は土地の活用がしづらいため、土地価格は比較的低い傾向にあります。そのため、主要駅に近いエリアなど、土地価格が高く手が出ないような場所であっても、土地の購入ができる可能性があるのです。赤穂市の土地売買事例を見ると、赤穂市の播州赤穂駅から徒歩10分のところに、約22坪の土地があり350万円（坪単価：約15万円）での取引事例があります。駅に近いエリアで費用を抑えて一戸建て住宅を建てたい人は検討してみても良いのでは無いでしょうか。

参考元：国土交通省｜不動産情報ライブラリ

赤穂市は自然と都市機能がバランスよく備わった住みやすい街です。今回ご紹介した土地価格相場を参考にしつつ、「利便性が良い」「静かに暮らせる」など、重視したいポイントもふまえて土地探しをすると良いでしょう。
アール・ホームは優れた知識を持つ建築家とともに、デザイン性や性能に富んだ家づくりを実現できます。限られた広さ、形の土地であっても多彩なアイデアで理想以上のご提案をいたします。お気軽にご相談ください。